UDPを使用するケースについて

はじめまして。専門学生です。

「ネットワークはなぜつながるのか」(第2版)を拝見いたしました。
その中で、p183のUDPを使うケースについて質問があります。

UDPは、主に制御用のデータを扱う時や音声・動画のデータを送る時に使用されると認識しております。
しかし、先日wiresharkというソフトを使いパケットチャプチャをしていたところ、
youtubeで動画を再生しているとUDPではなく、TCPを使い通信を行っているように見えました。
さらに、ライブ(生放送)もTCPを使用して通信していました。

なぜ、youtubeで動画を再生しているとUDPではなく、TCPで通信されるのでしょうか?
お忙しいところ、大変申し訳ないのですが教えて頂けませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。

名前: 
匿名希望
日時: 
18/02/23 22:06

コメント

専門学生さん、こんにちわ。
拙著お読みいただき、ありがとうございます。

さて、質問の件ですが、
主な理由はファイアウォールを通過させるためです。

で、通過させる方法を考えると、
ファイアウォールの設定によって、
何が通って何が遮断されるか分からないけど
Webで用いるHTTP(TCP上で動きます)を
遮断するファイアウォールはないだろう、
という判断からHTTPを使うことになるでしょう。

そして、製品やサービスを提供する立場に立てば、
使ってもらわなければ話になりませんから、
効率低下は承知の上で、そうするわけです。

それから、補足ですが、
今はUDPで動くプロトコルが以前より増えており、
中には、ネットワークの理解を深めるために、
参考になるものがあります。

QUIC(Quick UDP Internet Connections, pronounced quick)とか、
SCTP(Stream Control Transmission Protocol)とかがその例です。
面白い技術なので、
このキーワードで検索してみると良いかもしれません。

先生のご指摘から、自分はまだまだ視野が狭いなと実感しております。ですから、少しでも知識を深めるために日々学んでいきます。

そこで、もう一つ質問なのですが、
先生のご回答の中にあったQUICやSCTPなどの次世代型プロトコルといった情報はどこから仕入れていらっしゃるのでしょうか?

私は実感しているのですが、ネットワークに使われているプロトコルは多くあり、なかなか全部の最新情報を得るのは難しいと思っています。特に、QUICなどは書籍に載っていませんでした。

もし、先生がネットから情報を得ていて、おすすめのサイトやツールがあるのでしたら教えて頂けないでしょうか?よろしくお願いいたします。

まず標準化作業を担当している組織のサイトで
標準仕様のドキュメントを探すのが定石かと思います。

TCP/IP関連技術
http://ietf.org/standards/rfcs/

Web関連技術
https://www.w3.org/standards/

LAN関連技術
http://ieeexplore.ieee.org/browse/standards/get-program/page/series?id=68

でも、本格的に調べるわけではなく、
ちょこっと概要を知りたいときには
仕様書に目を通すのは億劫なので、
Wikipediaとかもよく使います。
そうそう、Wikipediaは英語サイトがお勧めです。
日本語サイトだと書いてないことがいろいろありますから。

それから、最近、youtubeのビデオ解説もいろいろありますね。
見るのに時間がかかるのが難点ですけど。
これも英語ですけど、英語の勉強にもなります。
インドなまりとか、ロシアなまりとか、
いろいろな国の英語を聞けます。(笑)

後は、Googleとかで検索することかしら。
これも、英語の方が情報量が多いので、
ブラウザや検索サイトの言語設定は英語にしましょう。
ただ、情報の質は英語も日本語も玉石混交なので、
一つのサイトを全面的に信用するのではなく、
あちこち調べた方がいいかもしれません。
でも皆が、同じように間違っていることもあります。
コピペしているのかなぁ。

そして、質の高いサイトを見つけたら、
ブックマークしておきますよね。

こうして書いてみると、
ごく普通のことばかりで、特別なものはないですねー

後は、どうしたら情報収集の効率を上げられるかということですね。
それは、人によって違うでしょうから、工夫してください。
その辺は、強いて言えば、
良い情報はじっくり腰を据えて読み解き、
ダメな情報はさっさと捨てることですね。
技術情報に限らず、何事でも、
根拠を示さない説明というは、あてになりません。

最後に、
いくら効率を上げても、ある程度の手間はかかりますから、
結局、いかに時間を上手に使うか、ということかもしれません。
そして、時間を上手く使う方法を身につけられれば
人生いろいろ役に立つように思います。

私は、将来ネットワークエンジニアを目指しています。
そのために、先生に教えて頂いた「基本を大事にする」という姿勢をこれからも大切にいきたいです。

そして、またご相談に乗っていただけたら幸いです。
質問にご回答いただきありがとうございました。