ナイペータさん,こんにちわ。 返事遅くなってゴメンナサイ。
>早速ですが、「『新人SEのための基礎からわかるネットワーク入門』(日経BP社) 」から質問です。
この本は日経オープンシステム編集部と共著でして, この部分は私が書いたものではないので,著者の真意じゃないかもしれませんが, まあ,適当に推測してみましょう。(^^;
>WINSサーバの設定などしていないのに、なぜ?といった感じです。
WINSサーバのIPアドレスを設定しておかないと, WINSサーバに問い合わせメッセージを送ることはないはずですね。 送ろうと思っても送れませんから。
>(P43の「Windows2000以降でそろえれば、DNSだけでも可」)
Windows2000以前は,Windowsのコンピュータ名を名前解決するときに, NetBIOS名前解決(WINSを含む)しか使えなかったんですが, 2000以後は,DNSサーバでコンピュータ名の名前解決をできるようになりました。 だから,WINSなしでもルータを超えた名前解決ができるようになったんですね。 これが,『DNSだけでも可』の意味するところかと思います。
>WINSとDynamic DNSの違いが、本書をよんでも理解できないので >質問いたします。
WINSもDNSも名前解決用のサーバだというところは同じです。 で,WINSは元々動的な更新機能を持っていましたが, DNSは後から動的更新機能が追加されました。 それがDNSダイナミックアップデートです。 ちなみに,ダイナミックDNSというのは,フロントエンドにWebサーバを置き, そこのCGIやスクリプトでDNSのデータベースを更新する方法も含むので, 厳密にいうと,DNSダイナミックアップデートとは区別した方がよいかもしれません。
で,この辺の大まかな考え方だけ比べると, 両者はほぼ同じと思ってよいかもしれません。 しかし,プロトコルといいますか,メッセージフォーマットといいますか, そういったものは全く異なりますし,互換性もありません。 そもそも,WINSが扱うNetBIOS名とDNSが扱うドメイン名の 考え方自身が違うので, 互換性を云々するレベルではありません。
それから,Windowsで両者にどう対応しているのかという点が 一番わかりにくいのだと思いますが, それはWindowsのネットワーク機能の歴史がわからないと 理解できないかもしれません。 Windowsのネットワークは,元々,PC-Networksというネットワークから 発展してきたマイクロソフトの独自仕様によるもので, NetBIOSとかWINSとかLMHOSTといったものは,全て, その独自の世界のものです。 ファイルサーバを始めとしたWindowsのネットワーク機能は, この独自の世界で作られたもので, Windowsのコンピュータ名も独自世界のものなんです。 だから,昔は,WINSがないとコンピュータの名前解決ができなかったんです。 それが,インターネットが普及したため, 独自仕様から標準仕様に方向転換しました。 Windows2000を出荷したときがその転換期です。 で,それまで独自のネットワークの上で動いていた ファイルサーバなどの機能を インターネットの標準的なプロトコルの上で動くようにしたんですね。 DNSでコンピュータ名の名前解決ができるようになったのは,そのためです。 このとき,昔との互換性を保つために,昔の独自機能もそのまま残しました。 だから,今は,WINSでもDNSでも名前解決できるんです。
長くなっちゃいましたけど,こんな経緯があるから,わかりにくいんですね。
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Windows 2000以後,WINSとDNSの両方に対応
ナイペータさん,こんにちわ。
返事遅くなってゴメンナサイ。
>早速ですが、「『新人SEのための基礎からわかるネットワーク入門』(日経BP社) 」から質問です。
この本は日経オープンシステム編集部と共著でして,
この部分は私が書いたものではないので,著者の真意じゃないかもしれませんが,
まあ,適当に推測してみましょう。(^^;
>WINSサーバの設定などしていないのに、なぜ?といった感じです。
WINSサーバのIPアドレスを設定しておかないと,
WINSサーバに問い合わせメッセージを送ることはないはずですね。
送ろうと思っても送れませんから。
>(P43の「Windows2000以降でそろえれば、DNSだけでも可」)
Windows2000以前は,Windowsのコンピュータ名を名前解決するときに,
NetBIOS名前解決(WINSを含む)しか使えなかったんですが,
2000以後は,DNSサーバでコンピュータ名の名前解決をできるようになりました。
だから,WINSなしでもルータを超えた名前解決ができるようになったんですね。
これが,『DNSだけでも可』の意味するところかと思います。
>WINSとDynamic DNSの違いが、本書をよんでも理解できないので
>質問いたします。
WINSもDNSも名前解決用のサーバだというところは同じです。
で,WINSは元々動的な更新機能を持っていましたが,
DNSは後から動的更新機能が追加されました。
それがDNSダイナミックアップデートです。
ちなみに,ダイナミックDNSというのは,フロントエンドにWebサーバを置き,
そこのCGIやスクリプトでDNSのデータベースを更新する方法も含むので,
厳密にいうと,DNSダイナミックアップデートとは区別した方がよいかもしれません。
で,この辺の大まかな考え方だけ比べると,
両者はほぼ同じと思ってよいかもしれません。
しかし,プロトコルといいますか,メッセージフォーマットといいますか,
そういったものは全く異なりますし,互換性もありません。
そもそも,WINSが扱うNetBIOS名とDNSが扱うドメイン名の
考え方自身が違うので,
互換性を云々するレベルではありません。
それから,Windowsで両者にどう対応しているのかという点が
一番わかりにくいのだと思いますが,
それはWindowsのネットワーク機能の歴史がわからないと
理解できないかもしれません。
Windowsのネットワークは,元々,PC-Networksというネットワークから
発展してきたマイクロソフトの独自仕様によるもので,
NetBIOSとかWINSとかLMHOSTといったものは,全て,
その独自の世界のものです。
ファイルサーバを始めとしたWindowsのネットワーク機能は,
この独自の世界で作られたもので,
Windowsのコンピュータ名も独自世界のものなんです。
だから,昔は,WINSがないとコンピュータの名前解決ができなかったんです。
それが,インターネットが普及したため,
独自仕様から標準仕様に方向転換しました。
Windows2000を出荷したときがその転換期です。
で,それまで独自のネットワークの上で動いていた
ファイルサーバなどの機能を
インターネットの標準的なプロトコルの上で動くようにしたんですね。
DNSでコンピュータ名の名前解決ができるようになったのは,そのためです。
このとき,昔との互換性を保つために,昔の独自機能もそのまま残しました。
だから,今は,WINSでもDNSでも名前解決できるんです。
長くなっちゃいましたけど,こんな経緯があるから,わかりにくいんですね。